米国株を取引できる証券会社はいくつも存在しますが、ネットには多くの情報が溢れていて
「結局どの証券会社が一番いいのかわからない。」
そんな悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
米国株を取り扱う証券会社の手数料体系などを調べると、それぞれに特色があります。
今回米国株投資をする視点に立って、最もお得に運用ができるということを第一に考えて、4つの証券会社をご紹介します。この記事を読むことで米国株でどんな投資をしたいかによって、利用する証券会社を選ぶことができるようになります。また複数の証券会社を持つことによってできる使い分け方についても解説しています。
- キャピタルゲイン目的→DMM株
- インカムゲイン目的→SBI証券orマネックス証券or楽天証券
- 手間をかけずに米国株投資をしたい→SBI証券
- ドルで外貨決済をするならSBI証券一択
- 待機資金をMMFなどで運用しながら米国株投資をしたい→SBI証券、楽天証券
証券会社を選ぶ上でのポイント

手数料
手数料は一番初めに確認するべき項目です。現在のネット証券の米国株の取引きにかかる手数料は、為替手数料が1ドル25銭、売買手数料が約定代金の0.495%(税込み)が相場となっています。
また手数料のかかるタイミングについても理解しておく必要があります。為替手数料は円からドル、ドルから円へ両替する際にかかります。株などを円で購入することを円貨決済、ドルなどの外貨で購入することを外貨決済と呼びますが、それぞれで両替されるタイミングが違います。
円貨決済では取引の都度、両替がされるため、取引の度に為替手数料がかかることになります。逆に外貨決済では取引はドルで行われるため、取引時には為替手数料はかかりません。銀行等でドルを両替する際に為替手数料がかかることになります。配当金に関しては円貨決済であれば日本円、外貨決済であればドルで支払われます。

銘柄数
次に確認しておきたいのは取引可能な銘柄数の多さです。
自分が興味を持った銘柄が証券会社で取り扱っていない場合も多く、できるなら幅広く銘柄を取り扱っている証券会社を選ぶ方が良いです。初めから投資する銘柄が決まっていて、証券会社に取り扱いがあるのが分かれば銘柄数は多くなくてもいいかもしれません。
また証券会社では取扱の要望を聞いているので、取り扱ってほしい銘柄があれば要望すると取り扱ってくれるかもしれません。

ツールの使いやすさ
ネット証券の場合、株式などの取引は証券会社のホームページか、もしくはスマートフォンアプリを使って行います。したがって、それらのツールが使いやすいかは取引を行う上で大事です。
チャート画面が見やすいものか、指値注文・成行注文など選択肢が用意されているかなどが、確認するべきポイントになります。
一部の証券会社は成行注文しか取り扱っていない場合もあります。ex)paypay証券、SBIネオモバイル証券
ネット証券の特徴を徹底比較

SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | DMM株 | |
米国株取扱数 | 6000銘柄 | 5377銘柄 | 4919銘柄 | 2480銘柄 |
為替手数料 | 1ドル25銭 ※住信SBIネット証券の外貨積立で1ドル3銭 | 1ドル25銭 | 買付時0円 売却時1ドル25銭 | 無料 |
売買手数料 | 0.495% 最低0ドル 最高22ドル | 0.495% 最低0ドル 最高22ドル | 0.495% 最低0ドル 最高22ドル | 無料 |
買付無料ETF | VT VTI VOO QQQ SPYD VGT EPI AGG GLDM IYR 計10銘柄 | VT VTI VOO QQQ SPYD VGT EPI AGG GLDM IYR SPY RWR AIQ FINX GNOM 計15銘柄 | VT VTI VOO QQQ SPYD HDV QYLD LIT VWO BUG DRIV PFFD XYLD 計13銘柄 | なし |
SBI証券
取扱銘柄数最多の大手ネット証券です。米国株の取扱は6000件超となっています。この証券会社で取り扱っていない銘柄は国内のネット証券会社では取り扱っていない可能性が高いです。
また取引手数料も低く、売買手数料は0.495%、為替手数料は円貨決済の場合で1ドル25銭ですが、外貨決済では提携している住信SBIネット銀行からドル入金が可能であり、住信SBIネット銀行では1ドル3銭でドルの両替をすることが可能です(外貨積立)。
SBI証券では買付手数料無料のETFを10種類設定しており、それらETFの買付には手数料がかからないことになっています。米国株の定期買付サービスもあり、設定しておくと毎月決まった日に自動で買付を行ってくれます。その他住信SBIネット銀行から自動入金を設定することができるため、入金の手間を省くことができます。
株の取引はSBI証券米国株アプリを使って行いますが、かなり見やすくできているため、初めての人でも購入しやすいと思います。他にも買付手数料無料ETFが10銘柄あります。
- 取扱銘柄数ネット証券最多
- 売買手数料、為替手数料は普通だが住信SBIネット銀行との連携で為替手数料が最安に!
- 買付手数料無料ETFは10銘柄
- 定期買付設定と自動入金設定で手間なく米国株投資ができる
- 米国株アプリも見やすい
楽天証券
楽天証券では5377銘柄(2022年10月現在)の取扱があり、大手ネット証券で2番目の多さになっています。またSBI証券と同様に売買手数料は0.495%、為替手数料は1ドル25銭です。
楽天証券の場合だとドルを入金するためにはシティバンク・三井住友銀行への送金かSMBC信託銀行・楽天証券外貨送金サービスを利用した送金を行う必要があり、出金時には25USDの手数料がかかるため、外貨決済では手数料が割高となってしまいます。
外貨建てMMFを利用することで外貨決済も可能ですが、為替手数料は1ドル25銭必要になります。待機資金が多くある場合は、楽天証券に円入金して外貨建てMMFの買付を行い、株式の買付にMMFを充当する方法もあります(米ドル建てMMF(米ドルベース)(ゴールドマン・サックス)であれば年利2.496%の金利が得られます)。
外貨建てMMFについては人それぞれ考え方次第とは思いますが、2022年相場のように弱気相場の中では積極的に株式を買うことができないので、預金口座に待機させておくよりも金利が高くつくMMFを利用するのは一考の余地ありです。
注意点としては投資信託なので元本保証はないこと、為替差益などで利益がでると課税対象となることなどがあります。また株などの金融商品と同様に証券会社とは別に資産が保全されるため、証券会社が仮に倒産しても全額保全される点が銀行預金との違いです。(銀行預金の場合、円預金は1000万円まで保全されますが、外貨預金は全く保全されません。)
買付手数料無料ETFはSBI証券より多い15銘柄あります。
- 銘柄数5377銘柄と大手ネット証券で2番目の多さ
- 外貨決済は手数料が割高のため、円貨決済がオススメ
- 待機資金が多くある人は外貨建てMMFを利用するのも良し
- 買付手数料無料ETFは15銘柄
マネックス証券
マネックス証券では4919銘柄(2022年10月現在)の取扱があります。手数料は売買手数料が0.495%で、為替手数料は買付時0円、売却時1ドル25銭となっています。
為替手数料の買付時無料は2022年12月までとなっていますが、為替変動によって再検討することになっており、これまで3年程度買付時の為替手数料無料は延長されているため、今後も継続する可能性があります。
また買付手数料無料ETFは13銘柄あります。この買付手数料無料ETFの中には、高配当株として有名なSPYD、HDV、QYLD、XYLDなどが含まれており、これらの銘柄の購入を検討している人にとっては魅力的なサービスです。
マネックス証券で外貨決済をしようと思うと10000USD以上の入金でないと受け付けていないので、まとまった資金が必要になります。マネックス証券で取引を行うなら基本は円貨決済と考えておきましょう。
最近米国株の定期買付サービスや、配当金の再投資のサービスを始めており、手間を少なく運用でき、使いやすい証券会社になっています。
- 取扱銘柄数は4919銘柄と大手ネット証券3番目の多さ
- 基本は円貨決済
- 買付時の為替手数料が無料の分、他社より手数料は安め
- 買付手数料無料ETFは13銘柄
- 買付手数料無料ETFのラインナップは高配当銘柄が多い
DMM株
DMM株の米国株取扱銘柄数は2480銘柄(2022年10月現在)となっており、他の証券会社より少ないですが、9月に500銘柄が追加されるなど、今米国株取扱に力を入れています。
この証券会社の大きな特徴に、売買手数料無料があります。買付・売却両方の手数料が無料となっています。
決済方法は円貨決済のみであり、為替手数料は1ドル25銭かかります。手数料は売買手数料の方が割高のため、売買手数料無料はかなりお得です。
ただし注意点が一つあります。DMM株は配当金に為替手数料がかかることになっており、為替スプレッド-1円となっています。
どういうことかというと1ドル140円のレートであった場合、1ドル139円で両替され1円分は手数料として差し引かれてしまいます。そのためDMM株を利用する場合は配当金のでない、もしくは少ない銘柄に限定して行い、キャピタルゲイン(値上がり益)目的で投資する銘柄の買付に最適です。
- 取扱銘柄数は2480銘柄
- 他社にはない売買手数料無料!
- 円貨決済のみで為替手数料1ドル25銭はかかる
- 配当金に手数料がかかる
- キャピタルゲイン目的で投資するのにおすすめ
投資目的に応じた証券会社の活用

これまでの解説で証券会社ごとに手数料や取扱銘柄の違いがあることが分かっていただけたと思います。しかし手数料などの料金体系が複雑すぎて、結局どの証券会社が最も優れているのかわかりにくいですよね。
これから投資の目的別につかうべき証券会社の解説をしていきます。
キャピタルゲイン目的
米国株には配当金を出さない銘柄も多くあります。またベアETFやレバレッジ・インバースETFなどは配当金が含まれないETFが多いため、それらの株価の値上がり益を狙った投資にはDMM株が最適です。
円貨決済限定ですが、売買手数料無料なのは大きく、取引回数が多くなっても手数料を抑えやすいことが一番のメリットです。一つ注意点としては取扱銘柄数が他の証券会社より少ないため、事前に投資したい銘柄が取り扱っているか確認する必要があります。
DMM株のアプリをダウンロードするか、DMM.com証券のホームページの米国株取扱銘柄一覧を確認すると良いでしょう。
インカムゲイン目的
米国高配当投資のようにインカムゲイン(配当収入)目的の投資には外貨決済で手数料を最安に抑えることのできるSBI証券か、マネックス証券がオススメです。
これらの証券会社では配当金にかかる手数料は特段ないため、DMM株で高配当銘柄を運用するよりも手数料を抑えることができます。
またそれぞれに買付手数料無料ETFが設定されているため、その銘柄の中に欲しい銘柄が含まれていれば、その銘柄を取り扱っている会社を選ぶのが良いでしょう。特に米国高配当ETFの投資をしたい人にとっては、買付手数料無料ETFのラインナップが充実しているマネックス証券は頭一つ抜きんでていると言えます。
手間をかけずに米国株投資をしたい人
SBI証券と住信SBIネット銀行を使えば給料口座から米国株買付までを全て自動化することができます。 詳しくはこちらの記事で解説しています。
※執筆中です
こちらの方法を使って投資をすると、ほんとに楽になるのでオススメです。定期買付サービスは感情に左右されないで積み立てることができるので、合理的に投資を継続することができます。
複数口座開設して使い分けよう
これまで証券会社ごとの違いや特徴を解説しましたが、米国株投資をする目的は一つではない方も多いと思います。
「高配当株へ投資をして不労所得をもらいたいけど、成長性のある銘柄に投資をしてリターンも重視したい。」
そういう方は一つの証券会社で管理するのも良いですが、複数の証券会社を使ってお得に運用するのがオススメです。
- 高配当株投資としてVYM、HDVをSBI証券で定期買付設定する
- APPL、GOOG、TSLA、AMZNなどの無配当(配当の少ない)グロース株をDMM株で買付
また今後サービスの改定などによって、他の証券会社のメリットが大きくなる場合もあるので、複数の証券会社に口座を開設しておくのも良いと思います。
複数口座を開設すると管理が煩雑になるという方もいるかと思います。
そういった方にはマネーフォワードMEでの家計管理と、スプレッドシートでの資産管理表を活用することをおすすめします。
マネーフォワードMEで日々の残高確認を行い、スプレッドシートでは時々資産配分の確認ができるように整理しておくと、自分の資産を把握しやすいためオススメです。
おまけ:待機資金の資産保護、貯金以上の利回りを得たい人
米国株の買付には日本円、ドルを利用する方法のほかに外貨建てMMFを利用する方法もあります。
こちらは短期債などの安定した資産に投資する投資信託であり、元本保証はないですが、これまでに1度しか元本割れしたことのない安定した商品です。
普通の銀行等では預金金利が0.001%程度なのにたいし、ドル建ての外貨建てMMFは年2.2%~2.5%の金利がつきます。また金融商品取引法によって保有資産は信託銀行等で分別管理され、証券会社が倒産しても資産が返還されるため、1000万円を超える場合は検討の余地があります(証券会社が分別管理義務違反をしていた場合は、日本投資者保護基金1000万円まで補償あり)。
こちらのケースでは楽天証券やSBI証券がおすすめです。
まとめ

いかがだったでしょうか。米国株取引の手数料体系は難解ですが、きちんと理解して使い分けることができれば手数料を抑えてお得に運用が可能です。
この記事を参考にして、あなたにとって最適な証券会社を選んで、お得に米国株投資ができることを願っています!