投資の学び

【令和5年度税制改正要望】NISA制度がどう変わる?

2023年8月23日に、金融庁が令和5年度税制改正にNISA制度の内容を改正することを盛り込む方針を固めたと報道がありました。

岸田内閣は成長と分配の好循環を図るため、資産所得倍増計画を掲げており、貯蓄を投資に向かわせるために施策を考えています。今回の税制改正もその意図を多く汲んでいます。

今回の改正要望でどんな要望が出される方針なのか、今後NISA制度がどんな風に変わる可能性があるかについて解説します。

この記事を読むことで、NISA制度がどんなふうに変わっていくか分かり、今後の見通しが立てやすくなります。ぜひ最後までご覧ください。

しまえり

難しい漢字がいっぱいでてきて頭が痛いわ…

わかし

難しい用語もわかりやすく解説します!

この記事の結論
  • 毎年税制改正は行われる
  • 今回の税制改正要望は12月に閣議決定される税制改正大綱に向けたもの
  • NISA制度の改正はまだ要望の段階
  • NISA制度改正の要望は非課税期間無期限化、制度恒久化、買付枠拡充の3つ
  • 今後の動向を注視していこう

税制改正要望って?

今回ニュースとなっているのは金融庁から出される予定の令和5年度税制改正要望です。

そもそも税制改正要望とはなんでしょうか?これから解説していきます。

毎年行われる税制改正への要望

毎年新年度の税制の改正の大まかな内容は前年の12月頃に閣議決定されています。これを税制改正大綱といいます。

この税制改正大綱は財務省から出されることになっており、9月頃までに各省庁から「こんなことも盛り込んで~。」と要望が出されます。これを税制改正要望といいます。

税制改正要望はその年の9月頃までに取りまとめられ、与党の税制調査会で議論された後、12月に税制改正大綱が閣議決定されます。

その税制改正大綱に沿って、翌年の1月頃に総務省、財務省から新年度の税制改正法案が国会に提出されます。

その後審議を経て3月までに可決・成立した後、4月頃から施行されることになっています。

令和4年度税制改正大綱では

2021年12月24日に令和4年度税制改正大綱が閣議決定されました。

令和4年度税制改正大綱には成長と分配の好循環(岸田総理がよくいっているワードです)を促すために、住宅ローン減税の改正や、賃上げを行う企業の法人税減免などが盛り込まれていました。

NISA制度についてはNISA口座開設にマイナンバーの活用をすることや認知症などによる投資家保護を促すための制度などが要望されていましたが、大綱の中には盛り込まれていませんでした(概要の中には言及されていませんでしたが、見落としていたら申し訳ありません)。

今回ニュースに挙がっているNISA制度改正の要望は、令和5年度税制改正に向けた要望であり、現時点ではあくまで要望なので、実際に税制改正大綱に盛り込まれるかは与党の税制調査会での議論次第ということになります。

令和5年度税制改正要望

今回ニュースとなった税制改正要望は、金融庁から出される予定で令和5年度税制改正大綱に対して出される税制改正要望に盛り込まれる予定ということです。

まだ具体的な部分は年末にかけて審議されることになっていますが、概要は発表されているため、その内容を解説します。

NISA制度の改正に3つの要望

今回NISA制度の改正内容として要望に盛り込まれる予定の内容は以下の3つです。

  • 制度の恒久化
  • 非課税期間の無期限化
  • 買付枠の拡充

なぜこのような改正内容になっているかはNISA制度の元となっているイギリスのISA制度の内容を見てみるとよくわかります。

NISA制度はイギリスのISA制度をもとに作られた

ISA制度はイギリスで1999年つくられた制度です。

またその制度は1つではなく6つの制度に分かれています。その中で日本のNISAのモデルとなったのは、Stocks and Shares ISA(株式型)です。

この制度では年間拠出額が20,000ポンド(2022年8月現時点で日本円にして320万円ほど)であり、非課税期間は無期限とされています。また2008年以降は制度が恒久化され、ずっと制度を利用することが可能になっています。

日本のつみたてNISAの年間の買付枠が40万円で非課税期間は20年ですから、本家の制度にはまだまだ程遠いことがよくわかると思います。

貯蓄から投資に促すために改正が必要

日本人にとって投資は、国民に浸透しきっていないのが現状です。

NISA口座開設数(2022年3月末時点)は一般NISA1112万口座、つみたてNISAが586万口座、ジュニアNISAが80万口座となっています(金融庁 NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査より引用)。

2022年3月1日時点における日本の総人口は1億2510万人、20歳以上は1億0490万人(総務省統計局 人口推計より引用)とされていますから、一般NISA・つみたてNISAは総人口の約16%の人しか開設していないことになります。

口座開設数でみてもまだまだ投資が浸透していないことがよくわかります。

NISA制度どう変わる?

まだ金融庁から要望が出された段階なので、何も決まっていないため、あくまで想像になりますが、本家ISA制度を元にどう変わるか予想してみたいと思います。

段階的に非課税期間は延長

非課税期間が延長されるということは将来の税収が減ることを意味します。

投資家にとってはとても良いことですが、総人口が年々減っている日本では将来の税収減は死活問題のため、非課税期間の延長には慎重になるのではないかと考えています。

ただし、非課税期間が決まっているということは投資家にとっては出口戦略を考えなければならないことと同義なので、投資をしたことのない人にとっては投資参入への障壁になっているのは確実です。

いつまでも保有し続ければし続けるだけ良いという風に、シンプルな制度な方が投資を始める人は多くなると思われます。

そのためには非課税期間無期限化はとても意味のある改正といえます。

買付枠拡充は早くから改正されるかも

つみたてNISAの買付枠は40万円で20年間、年利5%で積み立て投資を行うと1300万円程度になる試算です。

しかし老後資金は年金の他に2000万円必要と言われていますから、例えば40代からつみたてNISAを始めるとつみたてNISAだけでは老後資金が必要となってくる65歳頃までに必要な資金に届かない可能性が高いです。

若いうちから始められていて、長く運用できる時間のある人にとっては、十分な投資上限額かもしれませんが、年代が上がるほど、その額では十分とは言えなくなってきます。

そのため買付枠はもう少し拡充されても良いのではないかと考えています(もっといえば、年代毎に買付可能枠に幅を持たせてもよいのではないかと考えます)。

制度はなんだかんだ恒久化していく

NISA制度は今後めったなことがない限り、廃止になることはないと思います。

廃止にでもなったら、せっかく投資を始める人が増えていたのに、それを白紙にするほか、政府に対する信頼がなくなり、新たな制度の導入しても投資家が増えることはなくなると思います。

現行制度も2023年から2028年に延長されましたし、恒久化について明言していなくても、制度自体は改正しながらつながっていく(恒久化していく)と思います。

ただあげてしまった買付枠や、非課税期間は簡単には戻せないと考えられるため、制度改正には慎重になると思われます。

まとめ

わかし

いかがだったでしょうか

金融庁から出された令和5年度税制改正要望は、NISA制度がより良いものとなる期待感を持たせてくれる内容だったと思います。

まだ要望の段階なので、詳しいことは12月の税制改正大綱の発表が待たれますが、きっとよくなってくれると期待しています。

続報が出されましたら記事にしていきたいと思います。

2024年に生まれ変わるNISA制度について詳しく知りたい方はこちらの記事へどうぞ

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わかし
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